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診察および注射は、順番にご案内しておりますので、お気軽にお越しください。
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(点滴受付時間)
午前受付時間:
 10:00~12:30(最終受付)
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(注)日曜日の点滴最終受付は、16:30となります。

(なお、アミノ酸点滴および高濃度ビタミンC20g以上の点滴をご希望の方は点滴時間を要するため、ご相談ください。)

TEL:03-5333-4086 FAX:03-5333-4096

所在地

ナガヤメディカルクリニック
〒164-0012
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『中野坂上駅・3番出口』より、青梅街道を高円寺方面へ徒歩約5分。
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がん対応

補助療法

CEAT(がん活性消滅療法)に加えて、腫瘍縮小効果を出すための治療として行っている方法があります。

近赤外線を用いた方法

この方法は、がん細胞に液体を取り込ませて、近赤外線を当てることによって活性酸素を発生し、がん細胞にダメージを与える方法です。(現在日本国内で行われている治験の方法とは異なります。)副作用はなく、安全に行える方法です。

分子標的治療薬

保険で行われる治療は限られています。遺伝子の異常に対して、使える疾患はほかにもあります。必要であれば、腫瘍の増殖抑制のために使用する場合があります。

免疫細胞療法

まずはじめに、『免疫』についてご説明いたします。

『免疫』とは、からだの中に侵入した病気の原因(細菌やウィルス・がん化した細胞など)を攻撃・排除する働き』の事です。

この働きには様々な細胞が役割を担っていますが、がん細胞を排除する働きは、主に『Tリンパ球』が担っています。

健康な人のからだでも、“がん化”する可能性を持った細胞は日々生産されています。

しかし、健康な体内ではこの免疫システムが働いていて、「細胞のがん化」や「増殖」を防御しています。

つまり、このシステムが正常に働けば、がんは進行しません。
この、がんに対する免疫反応を高める治療法を『細胞免疫療法』といいます。

『細胞免疫療法』は、自分の血液から“がん細胞”を攻撃する『免疫細胞』を取り出し強化して、「点滴」や「注射」で体内に戻し、『免疫反応』を利用してがんを攻撃する治療法です。

『細胞免疫療法』には、

活性化自己リンパ球療法
樹状ワクチン療法
活性化NK細胞療法

・・・の3つの療法があります。

▽がんと免疫

からだの中の正常細胞の1つが“がん化”しただけでは、がんにはなりません。

それは、先にご説明した『免疫システム』により、防御されているからです。

しかし何らかのきっかけで、がん細胞が免疫システムの抑制力より大きな力を持つようになると、がん細胞が増殖し“がん”となってしまいます。

やっかいな事に、がん細胞は「免疫に対する抵抗力」を持っていて、がん細胞が増殖するとその“抵抗力”も増大します。

その結果、免疫システムの抑制力より「がん細胞の抵抗力」の方が勝ってしまい、“がん”が進行してしまうのです。

この観点から考えると、『切除可能ながん細胞』を手術により摘出し小さくすれば、がん細胞の抵抗力より「免疫システムの抑制力」の方が勝り、完治につながる可能性もありえます。

一方、化学療法で使われる従来の抗がん剤では、がん細胞の縮小が認められても、同時に正常細胞への毒性の影響から“免疫力”が低下するため、免疫システムによるがん抑制効果は良いとはかぎりません。

『細胞免疫療法』においては、「免疫システムのがん抑制力」が「がん細胞の抵抗力」に勝っていなくてはなりません。

以上を踏まえると、まず手術などで可能な限りがん細胞を排除し、併せて『細胞免疫療法』を行うことが良いと考えられるでしょう。

▽免疫の原理

Tリンパ球の増殖因子である『インターロイキン2』が大量に生産され、「メラノーマ」や「腎がん」の臨床試験にて、腫瘍の縮小が認められました。

インターフェロン等はがん細胞を直接抑制する効果がありますが、『インターロイキン2』はがん細胞への直接効果は無く、免疫システムを担っているTリンパ球への働きかけのみです。

これにより、免疫システムの働きで、がん細胞が縮小することが証明されました。

1991年に、がん細胞を認識し攻撃するTリンパ球の存在が証明され、がん細胞の抗原分子も解析されました。これにより、人体のがん細胞に対する免疫システムが明確になりました。

現在、多くのがん抗原の解析により、『樹状ワクチン療法』や『抗原ペプチド療法』の研究が進んでいます。

▽細胞免疫療法の種類

免疫活性化剤として『レンチナン』『クレスチン』『シゾフィランBCG』『OK432』などがありますが、これらは投与する事で免疫システムを担う“細胞の力”を増大させようとします。

免疫反応を媒介する因子である『サイトカイン(インターフェロン、インターロイキン-2など)』は治療に使用されていますが、大量に投与すると強い副作用があり、限界があります。

『細胞免疫療法』は、がん疾病患者さんの細胞を取り出し、体外で培養し、力を強めたり数を増やしたりした上で、それを体内に戻す事で治療をするものです。

『細胞免疫療法』では、

◎T細胞(リンパ球所属)
◎樹状細胞
◎NK細胞(リンパ球所属)

・・・の3つの細胞が使用されます。

『T細胞』は、がん細胞やウイルスに感染した細胞(抗原を持つ細胞)をターゲットとして攻撃します。

『樹状細胞』はその前の段階で、がん細胞やウイルスの目印である“抗原”をT細胞に伝え、「がん細胞を攻撃しなさい」と指示を出す細胞です。

『NK細胞』は抗原抗体反応が無く、がん細胞やウイルスに感染した細胞を見つけると、単独で直接攻撃します。

このT細胞を免疫細胞として用いるのが、『活性化自己リンパ球療法(T-LAK療法・CD3-LAK療法・CLT療法など)』です。そして樹状細胞を用いるのが『樹状ワクチン療法』、NK細胞を用いるのが『活性化NK細胞療法』です。

他に、遺伝子を組込み「免疫反応を起こしやすくしたがん細胞』を使ったり、白血球の元となる細胞から色々な細胞を分化させた『造血管細胞』を使う治療法も、行われはじめています。


◎活性化自己リンパ球療法

血液を20mlほど採取し、遠心分離にかけ『Tリンパ球(T細胞)』を分離させます。

これを培養、活性化し増やします。

ここから遠心分離で『Tリンパ球』を取り出し、培養に用いた薬剤を排除して、生理食塩水に入れ、静脈点滴で体内に戻します。

病状にあわせ繰り返し行います。

◎樹状ワクチン療法

樹状細胞は、『単球』から発達してでき、主に組織内に存在します。

血中に存在するこの『単球』という免疫細胞を、薬剤を用いて培養し、樹状細胞まで分化させて用います。

作製した樹状細胞と、患者さんのがん細胞から取り出した『抗原蛋白質』を結合させ、ワクチンとして投与します。

また、『抗原蛋白質』が解明されている“がん”については、『抗原ペプチド』を合成し結合させ、ワクチンとして投与します。

◎活性化NK細胞療法

血液を40mlほど採取し、『NK細胞』のみを分離させ、無菌状態でサイトカイン(インターロイキン2)を用いて培養・活性化し、約10億個まで増やします。

その後、生理食塩水に入れ『静脈点滴』で体内に戻します。

病状にあわせ、この行程を繰り返し行います。

▽活性化NK細胞療法の『長所』

自分の体内より接種した血液を培養して使用するため、拒否反応やアレルギー反応の心配が無く、従来の抗がん剤で見られる、骨髄抑制・吐き気・神経障害・脱毛などのような強烈な副作用がなく、患者さんののQOL(生活の質)を維持できます。
また、治療自体も細胞を採取するための「採血」と「培養」後、再び体内へ戻すための『点滴』のみなので、身体的負担がほとんど無いことが長所と言えます。

▽活性化NK細胞療法の『短所』

活性化自己リンパ球療法において、T細胞は『抗原(がん細胞の目印)』を持った細胞にのみ攻撃をしかけますが、T細胞には“抗原抗体反応”があり、過去に異常であると認識したものだけを攻撃をします。
これにより、『抗原』を無くしたり隠してしまったがん細胞には攻撃できません。

抗原の情報をT細胞に認識させる方法もありますが、抗原の抽出に成功した場合や、抗原の蛋白質が解明されているがんに限ります。『樹状ワクチン療法』も同様です。

樹状細胞はT細胞に「がん細胞を攻撃しなさい」と指示を出す細胞ですので、両者の弱点は「T細胞の抗原抗体反応」といえるでしょう。

また、『細胞免疫療法』は手間とコストが非常にかかるため、治療費が高額であることも短所として挙げられます。